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【呪術廻戦】愛され少女は特級呪霊

第7章 蠱毒の弱点




タコ型をした呪霊は灰となって消えるのを見れば、私の身体は水面に叩き付けられ、そのまま沈んでいく。
泳いで暴れても動かないって事を知ってるし、
身体の回復で呪力使い尽くしたから、眠気が襲う。

「 チッ、妃翠!!諦めんな! 」

「( 真希… )」

ゆっくりと目を開ければ、眼鏡を外した真希は飛び込んで泳いでくれば、私に手を伸ばし、掴んだ。
そのまま肩へと担ぎ上げ、底を足で蹴ってから水面へと上がる。

「 ゴホッ、ゴホッ…… 」

「 妃翠、大丈夫か?ごめんな、俺、パンダだから泳げなくて 」

「 はっ…言い訳はいいんだよ。助かったんだから 」

ツルツルのステージに上がり、体内に入った水を吐き出していれば、二人の姿を見て安堵する。

「 マー…マー… 」

「「 気にすんな! 」」

ありがとう、そう伝えれば当たり前とばかりに笑顔を向けられた事に笑みは溢れる。
動けない私を横抱きにしたパンダは、真希と一緒にステージを離れた。

「 はぁー、明さんに着替え準備して貰うしかねぇな 」

「 ドライヤーあるだろうか。俺も、水を浴びて身体が重くてさ 」

「 絞っとけばいいだろ。私と妃翠は着替えが必要なんだ 」
  
少しだけ疲れたと思い、二人のいつもの話を聞いては眠りについた。


〜 パンダ 視点 〜

妃翠が水中が弱点って知ったけど、1級相当を3人とは言えど倒せたのは進歩だ。
それは素直に褒めたいと思い、真希と話ながら水族館の外に出れば、明と一緒に七海の姿もあった。

彼は俺達を見て、直ぐに歩いてきた。

「 その、何度も身体をバラバラにされたから、回復してさ…。俺がいながら、ごめんな 」

「 別に構いません。呪霊なのです。祓わない限りすぐに回復しますので 」

そう言いながらも、スーツが濡れることを気にせず俺の腕から妃翠を受け取れば、服装もボロボロなのを見て不機嫌そうだった。

「 つーか、パンダ。バッグはどこに置いてきた? 」

「 あ…すぐに取ってくる!! 」

「 当たり前だろ!さっさと取ってこい! 」

妃翠を抱えてたからすっかり忘れてたよ。

取りに戻る為に走りながら振り向けば、七海は妃翠の額へとそっと頬を擦り寄せてた。

まるで、お疲れ様って言ってるみたいだ。


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