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【呪術廻戦】愛され少女は特級呪霊

第5章 任務に同行




その日の夕方からの予定は無く、家に帰ればよく眠っていた。
遊び疲れた子供のように、静かに眠るその姿は呪霊には思えない程に幼い顔をしている。
もう少し、発する言葉を覚えて下されば会話が出来るんですがね。

「 良いですか、今日は除霊です。呪霊を見かけたら殺してくれて構いません。ですが、人間は駄目です 」

「 マーマ! 」

墓地の近い廃墟ビル。
こういう場所は心霊スポットとして人が集まる為に、必然的に人を狙った呪霊が集まる。
最初は簡単な任務から同行させ、人を助け、呪霊は殺すことを学ばせる。
あの人が考えそうな事だと思えば、制服を着た妃翠は指先が出る程度の長い袖をしたまま片手を上げた。

五条さんがオーダーした制服、通常なら身体のサイズにあった物を作らせるでしょうに、
敢えて袖を長くしてズボンではなくスカートにしてるのだと思う。

゙ いやー、やっぱりロリには萌え袖でしょ ゙

なんて言いながらダブルピースをしてる姿が思い浮かび溜息が漏れる。
着せて連れ歩く身にもなって欲しい…。

「 さて、行きますか。すぐに終わらせましょう 」

「 マッマ! 」 

帳を他の者に任せ、着いてくる妃翠と共に中へと入る。
昼間にしては薄暗く、呪力の気配は彼方此方にする。

「 此処に入った者が、戻って来ないという行方不明者の報告は何件か聞いています。もしかしたら3級程度の呪霊も居るかもしれないのでけして無茶はしないように 」

「 マー! 」

「 返事だけはいいんですよね… 」

本当に分かってるのか微妙だが、片手を上げて返事をした様子を見れば、理解力はその後の行動で分かると思う。

電力が通って無い為にエレベーターは使えず、4階建てのビルを1フロアずつ見ていくしか無い。
もう一人居れば、下と上とで別れる事が出来るが……
今の妃翠を放置出来ないので、片っ端から見て廻るしかない。

2階の階段を上りきり、廊下を進むもうとすれば其れまで横にいた妃翠は突然と私の前へと出た。

「 私は守られる程、弱くは無いですよ。少し下がっていなさい 」

「 マー? 」

呪霊とは言えど子供に何度も守られるのは癪に障る。
頭に触れ、少し下がらさせれば背中に隠していた鈍らを取り出し、片手に持てば壁に手を付け、呪霊が現れた。

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