第2章 甘えん坊の特級呪霊
離れる事が出来無くなり、此処にいれば五条さんはいつか来るだろうと思い、探しに行くのを諦めた。
「 マー! 」
「 しゃけ! 」
「 棘…よく、言ってる事がわかるよなぁ〜 」
「 あれじゃね、同類?みたいな? 」
一番打ち解けるのが早かったのは狗巻くんらしく、彼と話してる?時は笑顔を向けてる為に、言いたい事や伝えたい事は分かる様子ですね。
他の二人は、狗巻くん以外の言葉は分からないみたいだが。
狗巻くんより身長が低い少女は、一緒に手を繋いでその場で周り始め、時々跳ばされ、ヒラっとワンピースを揺らし着地するのが楽しいようで、もう一度とばかりに狗巻くんに駆け寄り、パンダが変わりに抱き上げた。
「 俺も遊んじゃうぞー!ほらほら〜! 」
「 マー! 」
「 高菜ー! 」
パンダによって吹っ飛んでいった少女を、狗巻くんが受け止めるように手を伸ばし、横抱きにして取れば、彼はその体重に改めて驚いたような顔をする。
無理もないと眺めていれば、横に待っていた人物はやった来た。
「 七海〜。あの子誰?隠し子? 」
「 冗談でもハッ倒しますよ 」
「 ごめんごめん 」
「 あ、悟 」
腰に片手を当て呆れるように言えば、冗談か本気か分からないような言葉を言ってた彼に1年組は此方へと視線を向ける。
「 あれが、特級呪霊。蠱毒の本体ね。可笑しいなー、蟲って聞いたんだけど、明らかにロリじゃん 」
「「 !!? 」」
此処で言わなくともいいでしょうに…。
其れまで遊んでいた彼等は、咄嗟に離れれば少女は少しだけ傾げ不安そうな顔を見せる。
「 姿は兎も角、此方に殺意が無いので連れてきました。殺す理由も無いですし 」
「 七海は優しいな〜。でもそれって凄く規則に反してるんだよね。それに…本当に殺意が無いのか分からないじゃん 」
「 規則に反してるのは重々承知してます。では、五条さんが、殺したらどうですか。私は、呪物を連れ帰れ。と言われたので…持ち帰っただけなので 」
゙ 蠱毒さー、持ち帰れるなら持ってきて ゙
そう先に言われていた為に、動く事のできる呪霊だった為に連れ帰っただけ。
私は殺せなかった…只其れだけの理由。