第2章 甘えん坊の特級呪霊
ホテルの近くにあるコンビニへと徒歩で行き、野菜コーナーを見れば、コーンが入ってるがサラダが残っていた為に有るだけカゴに入れる。
他にも、朝ごはん用にパンを数個と飲み物を買っておく。
「 飲み物…緑の野菜ジュースは飲むだろうか? 」
中を見れば果物が入ってる為に、疑問だが、飲まなければ自分が飲めばいい。
取り敢えずストロー付きの緑の野菜ジュースも入れ、レジへと向かい、支払いを終えればビニール袋を持ち外へと出る。
「 さて、早々に帰り…… 」
「 マーマー! 」
嫌な声がする事に、足を止め、声がした方へと顔を向ければ民家の屋根の上を裸足で掛け走ってた少女は、私を見るなり飛び降りて来た。
「 全く、窓から出てきたんですか…… 」
ふわりと重み無く落ちてきた為に、受け取るのは簡単だったが、首にぎゅっと抱き着く様子に呆れ、太腿の後ろを支え抱き直せば、少女はニコニコと笑顔を向ける。
「 マーマー! 」
「 まぁ、丁度いいですよ。これ飲めますか? 」
買い直す事が出来る為に、袋を開き野菜ジュースを取り出し、ストローを挿してから差し出す。
「 んー? 」
「 吸うんですよ 」
水分はあった方がいいと思い、買ったのだがどうだろうか。
少し考える素振りを見せるが、ストローを咥えさせれば少女は軽く吸った。
「 んー!! 」
目を丸くし、美味しそうに喜んだのを見て安堵する。
「 では、もう少し買って帰りましょうか 」
「 ンーンー! 」
店員に、子供が増えたことは少し驚かれたが、下手にママとか言うことなく飲む事に気を取られた為に早々に立ち去れた。
ホテルにも出れば、案の定部屋の窓が切り刻まれてた為に、此処から外に飛び出たんだと察する。
「 サラダと、野菜ジュース。本当に虫ですね 」
飲む物になっていればトマトや果物の固形物も食べるが、そのままで食べる場合は葉野菜がメインだ。
千切りキャベツを手で掴んで食べるのを見て、
今はそれとを止めることなく眺めていた。
単純に、フォークやらを教える気力が無かっただけだが。