第9章 △△通告
「さ、終わったぞ。」
「ありがとうございました」
いろいろ話していると治療が終わり、全身包帯まみれになった。
しばらく野薔薇と恵に会えないのか
寂しいな。
五条先生と寮とはまた別の部屋に向かって歩いているとき、
私が俯いてると、五条先生が手を握ってくれた
「あの…手、暖かいです。ありがとうございます。」
「いーえ!そんな顔されるとこっちが泣いちゃいそうだよ。」
同情してくれてたのかな。
「五条先生の手好きです。」
「え、手が好きなの?僕じゃないの?!」
なんだこの人。
でも、まぁ日頃から、今回だっていっぱいお世話になってるし、
「五条先生も好きですよ」
今できる最大限の自然な笑顔で私はそう言った。
チュ
「え………?」
「え?どうしたの結花」
え、今唇にちゅって。どうしたの?ってそうじゃなくて。
「あ……私、ファーストキスだったんですけど」
「よかったね!」
よかったねじゃなくて!!もうなんなんこの人。
顔が真っ赤な気がして早歩きで歩いた。