第2章 1.あの頃の夢
「貴方のお母さんとお父さんはーーーーーーーーーーなのよ。結花誇りをもって、前を向いて。生きて。貴方はーーー」
「いやっ!!!………」
そう叔母のところどころ曖昧な言葉を夢で聞いた私は、今日もこのうんざりした世界で起きてしまった。
太陽の日差しが眩しい。朝には弱いのでもう少し暗めに照らして欲しいと願う
階段を降りていくと義母と義父がいた。
「おはようございます。」
そう私が言ってもこの家の人達は私に目を向けやしない。しかも無視。
養子として叔母ではなく親戚に引き取られ、この生活が始まった
まぁこれが日常なんだけど。ちゃんと食事や学費、必要最低限のお金を月に何円か貰えてるだけ幸せだった。
いつも通り。朝のルーティーンを終えた私は家を出た
「行ってきます」
「ギヒピピビピャ」
あぁ、またか。ストレスなのだろうが、最近、いや中学2年生になった辺りから、見えてはいけないものが見えるようになった。
「うざ」
そう私は自分にしか聞こえない程の大きさの声で言った。
「やあやあ!おはよう!結花くん!!!今日も浮かない顔してるねぇ?」
そう話しかけて来たのは唯一の親友の田村 咲だった。
正直この子を見ると安心して笑みが零れる。
「咲今日も元気だね、おはよう。」
「そりゃもちろん!元気ですとも!てか昨日の新刊みた??!!!めっちゃ面白かったよ!貸してあげる!」
そうたわいもない会話を続けていくと、私達の通う学校にいつの間にか着いていた