第2章 1.あの頃の夢
『あ』
私と咲がそう声を重ねて声を発した。
目の前には画鋲の入った私の上履きと手紙があった。
まぁ随分と典型的な。。。
心底呆れてしまう。どうせ犯人は分かっている。
私と咲のクラス。カースト上位の存在の真蒸(しんじょう)さんだ。
一体私が何をしたのだというのだろう。まあこれも日常。
小さい時から赤毛やこの瞳のせいで虐めを受けてきた。
両親がなくなった。という噂、まぁほんとだけど。その事も、あの子の呪いだよきっと。など言われるようになってしまった。
そんな中、私に声をかけてくれたのが咲だった。
「はぁ?またアイツの仕業じゃんこれ絶対!!!私の結花を傷つけようとした輩はこの天才美少女が許さないんだから」
そう言ってくれるのは咲だけだ。
私の為に言ってくれるのは嬉しいが、咲には巻き込まれて欲しくない。もし私が原因で真蒸さん達に虐めを受け始めてしまったら直ぐに咲から離れなければ。。この子が傷ついてしまう。
精神的にも。きっと辛くなってしまうだろう。
「天才美少女ちゃんありがとうね。まあ、後2年後?1年後か、それくらいには高校生だから、今相手にしても無駄なだけだよ」
そう。こんなものあの時に比べれば全然何ともない。
ただ、咲といられる日々があればいい。そうおもっていたから。
何時までもこんな時間が続くわけない。そんな事知っていた。だって、