第5章 ※※初祓い
伏黒目線
「伊地知さん……………」
「あぁ!伏黒君!……ちょっ、こらやめなさい!」
伊地知さんはしょうとの腕を両手で抑えていた。
「こいつが俺らを殺そうとしたんだろ!?だったら俺らも……」
「いちいちうるせぇな!」
俺がそう怒鳴ると子供はひっ……と声を上げて震えていた。
「お前、人間的にどうなんだよ?確かに、此奴はお前らを殺そうとして呪った。でもそれには何か理由があるんじゃねぇのか?」
ムカつく。どうしてこんな小さな子供に怒鳴っているのか。自分自身にもイラついてきた。
回りの女の子達が泣いて、俺に向かって
「ごめんなさい!私達、このこに嫌がらせしてたの。ほんとうにごめんなさい!」
「でも、しゅうと君が命令してきて………」
「俺命令なんかしてない!!」
子供のイザコザが始まった。
見ていてとても痛い。心がとかじゃなくて、なんか関わりたくないとかそんな感じで。
「お前らがやった事には変わりないだろ。自業自得ってやつだ。助かっただけでも嬉しいと思えよ。」
そこに居た4人は泣き始めた。
この眠ってるやつの事も考えてやれよ。そう思いながら俺はこの男の子の髪を撫でた。
「伊地知さん。こいつら家に送ってください。」
「えっ、伏黒君はどうするんですか?」
俺はここに残ります。と言って、俺は無理矢理伊地知さんを出した。