第5章 ※※初祓い
しばらく時間が経ち、
五条先生が如月を抱き抱えて出てきた。
如月の頬は涙の後があった。
「五条先生……ありがとうございます。如月に変なことしてないですよね?」
もー!やだなぁ?と言いながら、五条先生の口の口角は上がっていたが、目は笑っていなかった。
「僕は仮にも教師。よっぽどの事がないかぎり……ねぇ?」
「そうですか。そうでしたね五条先生って教師なんですよね。」
え、恵なんか怒ってる?と五条先生は言ったが、別に怒ってなんかない。ただ………俺が強ければ。と後悔をしているだけ。
五条先生に心を読まれたのか先生はこう言った。
「恵。僕といっぱい特訓して僕を超えるくらい強くなってね!」
「当たり前じゃないですか。」
五条先生は笑って、結花を家入さんのところに行くけど行く?と言ってきた。
勿論行くに決まってる
高専
「やあ硝子。」「こんばんは。」
「なんだ悟と恵……それから結花じゃないか。」
先生は事の概要を家入さんに説明して、如月をベッドに寝かせた。
如月の寝顔は綺麗で、白い肌に傷跡が沢山残って痛々しかった。
だがそれも家入さんに治され、傷跡は残らなかった。
だが、首元の黒い模様だけは消えなかった。茨のような痣。
「これは………なんだ?」
家入さんと五条先生は不思議そうに触ったり観察したりしていた。
家入さんが如月の首元に触ると
「………んあっ……」
と、声を上げてきた。なんか恥ずかしい。
「ぷぷっ!恵顔赤くなってやんのー!」
「なっ…!そういう五条先生だってちょっと赤くなってますよ。」
「…………………♪♪〜〜」
五条先生は都合の悪いことは聞こえなくなる。
今だってきっと図星だったから口笛を吹いているのだろう。
「いいかい?2人共。」
「すみません。」「ごめぴっ!」
全く。といいながら家入さんは如月の首を撫でていた。
「今まではこんなアザが無かったのにな。………わからないな。」
まぁ、今日はみんな疲れただろう。帰って睡眠取りな。
と家入さんは俺と五条先生を追い出した。
「…………………」
「恵ー、結花可愛いよね。」
「寝ます。おやすみなさい。」
俺はそう言い残し、寮に戻った。