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【呪術廻戦】脳裏に残るあの記憶

第5章 ※※初祓い


結花目線


上の階に上がってきた。

「ウキャュャヂッ!」

行成の御出迎えのようで
呪力をちゃんと、込めて、目を閉じて、開く。
そうすれば私の呪力がちゃんと発動するようで。
瞼を降ろしている時間が長ければ長い程威力が高まる。

まぁその分呪力も消費する。
この事に気がついたのは、つい前日の体術練習の時だった。
気晴らしに天井を見て、目を閉じていると紐が出てきた。

じゃあ出来るんじゃね?といろいろ試行錯誤した結論がこれだった。
正しい使い方なんてわからないけど、出来るならそれでいい。

私が目を開くと目の前の呪霊は綺麗さっぱり、気色悪い色の液体となって飛び散っていた。


「ふぅ……」

「誰か!!………誰か助けて!」

私が廊下を歩いていると、とある3年の教室から男の子の声が聞こえてきた。

私が急いでその教室に入ると、呪霊に首元を掴まれた男の子、呪霊の目の前で「やっちゃえ。」と呪霊に命令する男の子がいた。

「何してるの。」

バシッ

「キュゥ…………」
玉犬が私を庇って黒いモヤとなって消えてしまった。申し訳なく、心がとても痛かった。

私が瞳を閉じてその呪霊を見つめ、目を開けても、呪霊には傷一つつかなかった。


やばい。



本当に恵君の言った通り、きっと1級呪霊かなにかなのだろうと思った。

呪霊と男の子は私に話しかけてきた。

『お姉さんも俺のジャマするノ?』

男の子が喋ると同時に呪霊も同じ言葉を重ねて話す。
耳が痛くなりそうな音がする。
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