第5章 ※※初祓い
男の子が泣きそうになっている。
誰だろう。黒髪のはねた髪の毛。
その男の子の前には茶髪の清楚な女の子が眠っている
綺麗な人
頭には何か印?文様の様なものがついて眠っている。
「………………津美紀」
聞いた事のない名前。
私の目の前には背の高い和装の男が立っていた。
笑っている。不気味だな
その男が私によってくる
肩を押されて何も無かったはずの、水平だった黒い地面の穴に突き落とされた。
終わりも見えない、落とされた始めの場所すら見えない
でも恐怖とか、そういうのは感じなかった。
義務感的な、なんだ。みたいな感情しか。
…………ろ…………………起きろ!!
「はい!すみません!!」
「お前大丈夫か?もう五条先生との待ち合わせの時間になるぞ。」
恵君が心配そうな顔でこちらを覗いてきた。
「魘される程、今日怖いか?」
「ううん、ごめんね、なんか真っ黒で、うーん津美紀さんって女の子が…」
私がその一言を発した途端、恵君の顔は青ざめていった。
「なんでお前が津美紀の事を………!」
私はそのまま布団に押し倒されてしまった。痛い。こんな恵君はなんだか少し怖かった。
「あ、あのごめん……なさい」
恵君は我に返ったかのように悪かった。と言って先に行ってしまった。
不安という言葉が頭に留まる
私も着替えて小学校に行かなくては