• テキストサイズ

あなたが愛してくれたら【R18】

第9章 4月24日 高階家


「新しいオモチャ今度見せてよ」

「……そん、なの」

「俺とどっちが良かった?」


これも彼女の見た目に似合わず、性に関して積極的な紀佳はそういう玩具も好んで使った。

最初は怜治にそれらを見せるのを嫌がっていたが、今は自ら彼にせがむ時もある。

怜治も嫌いではなかった。
紀佳を縛って直前まで高まらせると、理性など捨てて泣きながら怜治を欲しがる。

何だろうが、好きな女にそんな風に求められて嫌な男なんているのか。


「怜治くんに決まってる」


少し癖のある肩までの髪を梳いて、ご褒美とばかりに紀佳の耳に口付ける。
くすぐったそうにそれを避けられ、鼻先に彼女の首筋から髪の生え際の甘い香りが押し付けられた。

こんなことをしていると、紀佳の細い首の辺りを思い切り噛みたくなる。

それは愛しいからか詰まらない独占欲からなのか。
幾度となく考え、その答えは未だに分からない。




/ 309ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp