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あなたが愛してくれたら【R18】

第6章 4月12日 達郎の店


「いらっしゃい。 あれ? 小夜ちゃん早いね」


明るい雰囲気の薄茶の戸を引き、小夜子はさっと店内を見渡した。
奥のテーブル席に食事に来ているらしきカップルが一組。

それとは反対側の、いつも自分の座るカウンターの隅へ向かう。


「んん、ちょっと。 達っちゃんこれ、あげる」

「何これ? 可愛い」


小夜子の叔父である湊達郎は、カウンターテーブルに置かれた花の小箱を手でつまむと目の前にかざした。


「会社の女の子からのプレゼント?」

「違うけど。 お店に飾ったら? お手洗いとか」

「ふうん。 そうだな」

「女の子が買いそうだよね。 そういうの」

「うん。 ファンシーショップとか、アジア系の雑貨屋とか?」

「……そうなんだよねえ」


あの子、一人っ子って聞いてた気がするんだけど。




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