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あなたが愛してくれたら【R18】

第5章 4月5日とそれ以前 社内、ある居酒屋


昼休憩も終わりかけの時間帯に、小夜子が彼の部課の傍を通りがかった時、デスク周りに目を走らせた。

他の人間は出払っている様で辺りは閑散としている。


「もしかして高階くんって、SEにでもなりたかった?」


背後から声を掛けられた怜治が小夜子の方へと顔を向ける。


「……何でそう思うんです?」

「違うの?」

「いえ……」


何となく、煮え切らない反応だった。

パッと見の彼は知的ではあるが、引き締まった口元やスーツから覗く手や首の無骨さ、伸びた長い足。
上手くはいえないが男性なのに妙な色気のようなものを感じた。

周りが放っておかないのは何となく分かる気がした。


「その本、うちにはないOSのでしょ? あと、普通に仕事する分にはそんな風にDOMなんて見ない」

「詳しいんですね」

「あなた程じゃないけど」

「すみません。 あまり他の社員を知らなくて。 けど多分、湊さん……ですか?」



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