第32章 6月11日 湊のマンション
「ねえ怜治、これ、もう……」
「外したげる。 小夜が自分で足開いたら」
「……そ…っんな」
「小夜、俺に見せて」
「…………」
意地悪、そう言いつつも小夜子がそろそろと足を開く。
それが限界なのか、僅かにしか見えない。
それでも怜治はそこをじっくりと観察した。
「怜治……何、してるの?」
「見てる」
少ない恥毛が濡れて束になって、貼り付いている。
そのせいで余計に彼女のその部分がくっきりと見て取れた。
小さな唇が微かに覗き、それはまだ開きかけの花びらを思わせる。
「綺麗だ」
「怜……」
「舐めていい?」
「……だ、め」
一瞬、ひくん、と花弁が戦慄いた。
「でも、ここ、そうして欲しいって言ってる」
そう言いながら息が掛かる距離まで顔を近付けると、またぴくっとそれが震える。
「ダメ…息……が」
「舐めていい?」
今度は意識的にふっと息を吹きかけると、小夜子の膝が揺れた。
揺れて、また少し足が開く。
「少し、だけ……」
小夜子の許可を得て、怜治が引き寄せられる様に舌を伸ばした。
蜜口の下から、割る様に舌を入れて、閉じた上までを舐め上げる。
濡れ過ぎていて、舌が滑るその動きが速くならない様に、注意深く押し付ける。
小夜子の膝がまた揺れて、今度は止まらない。
怜治が二度、三度、とそれを繰り返す。
彼女の声から余裕が無くなっていく。
何度か舌で掬い上げ、また新しい蜜が湧いてくる。