第29章 6月6日 ホテルのバスルーム
小夜子がバスタブの縁を握ると怜治が後ろから背中や腰を撫でてきた。
「ね……あんまり、きつく、しないで」
「どうすっかな」
「……っあ…ぁ」
蜜口を指で割り拡げ、何度か先端に塗り付けられる感触がした。
そんな姿を背後から見られてるのだと思うとこれも恥ずかしかった。
「やっ…見ない…」
「小夜、トロトロになってる」
少しでも負担を減らそうとしているのか、拡げたまま太い部分をずぷりと収める。
数度先端を往復させて軽く慣らした後、時間をかけて進んできた。
「ぁ、う」
やはり後ろからだと間もなく奥に当たり、小夜子が苦しげに喉を反らす。
けれど怜治は両腰を掴んで更に押し付けてくる。
「や…もう、入ん……ッ!」
「……ここ」
「っや…」
怜治が小夜子の内部を注意深く探る。
「子宮の入り口? 少し固いのが当たる」
「そ……こ、ッやだ」
「角度かな。 さっきも辛そうだった。 痛いとか?」
正直小夜子にもよく分からなかった。
ただ辛かったのは確か。
曖昧に頷く。
「で、これよりもう少し先の下………小夜はこの辺が弱い。 こっちのが奥なのに」
くりくりと先端でその部分を刺激されて、また体が震える。
そして、そこに向かってゆっくりと動き始める。
半ばまで抜いてはまた進み、一旦止まりまた最奥へと。
何度も受け入れた自分のそこはすっかり馴染み、やすやすと彼の熱を受け入れる。
「は……ぁッあっあ」
的確に小夜子の弱い部分を探ってくるものはお湯よりもずっと熱くて、そしてきつく甘い。
「ここ突いてやるから」