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あなたが愛してくれたら【R18】

第29章 6月6日 ホテルのバスルーム


怜治が小夜子の両膝の下に手を入れ、湯を掻き分けてそれを広げる。


「ちょっ……まだ…ん!」


この甘い痛みはもう何度目か。

どうやら私の初めての恋人はタフらしい。
肉食か草食かなんて、こないだ訊いた自分が馬鹿だった。
怜治は間違いなく前者だと思う。


「放っといたら可哀想だろ。 こんなグチョグチョなってんの」


耳許でそんな事を言われて顔が熱くなった。
私のせいじゃない。
でもそれもあるかも知れない。
あとお湯のせいで、今までよりも抵抗が弱い。

入ってる。
ゆらゆらと揺らされて。
緩やかな快感が微弱な電流の様に小夜子の体に広がってくる。
そして私の体もおかしい。

背中に彼の胸が当たる。
どうしても、声が出る。
今度は切なくて。


「……出たらまた体洗わないと」


彼が入ってくるたびに、体液が押し出される。
そしたら満たされて、呼吸をし始めるのだけど出て行こうとする時は寂しくて、かといってまた押し入ってくるその瞬間は息を呑む。

もう真夜中はとっくに過ぎたと思う。

ずっとこうしていたい。


「足んないな」

「ん………」


怜治の呟きに小夜子が微かに頷いた。


「良すぎて足んない。 家で独りでしても虚しくなるんだろうな」

「……じゃ、しないの?」

「絶対する」


まだするんだ。
小夜子が苦笑する。


「何、それ……週末に、また会おう?」

「勿論」


怜治が小夜子を抱く腕に力を込め、耳やうなじに何度も口付けてくる。
同時に、その動きも。


「あッ…激し……」


ぱしゃぱしゃと水面が揺れて、思わず体を竦める小夜子を抱き抱える様にして彼の質量が増した。


「うん……小夜、そこ手付いて」



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