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あなたが愛してくれたら【R18】

第21章 6月1日 高階家、社内


小夜子は息を整えてから深呼吸をし、軽く二度ノックした。


「どうぞ」

「少し遅くなりました」


10名程が収容出来る、会議室というよりはミーティングスペースの様な規模だ。
前回の大会議室を含め、色々な大きさのそれらが一階に集まっている。

奥の椅子に部長が腰掛けていた。


「構わないよ。 少し顔色が悪い様だけど?」

「何でもありません」


部長とは反対側の椅子の背を引き腰を掛ける。


「そうか……まどろっこしいのは性にあわないから、用件を先に話す。 高階くんときみが付き合ってるという文書が総務部長宛に届いた」

「……………」

「それでまずこちらに話が来た。 双方うちとは関わりがある訳だし」

「お付き合いしておりませんが」

「……ご丁寧に写真付きで」


手渡されたそれを見ると、社外で彼と会っていた時のものだった。
食事をしている場面。
これは一緒に帰ってた時だろうか。
どちらにしろ日が浅い。


「私、割と写真映り良いんですね」


肩をすくめる小夜子に部長が微笑む。


「暇な輩がいるな」

「本当に」


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