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あなたが愛してくれたら【R18】

第2章 4月5日 高階家


「ん、大丈夫……怜治くんの、今晩は前に、ココにちょうだい?」


そう言って、淫らに脚を開く紀佳。
歳やその更に若く見える外見の割に、成熟した紀佳は童貞だった怜治に女を教えた。

家を整えて待つ母であり、時に諭し軽口を叩く姉であり、その肉体で怜治を包み込む紀佳。

そうしたのは思春期の男の欲情だったか。
父への反発だったか。
紀佳への同情だったか。

もう定かでは無いが、初めて会った日から確かに惹かれてた。


『愛なんて、ない』


そう言い切ったあの女。
湊といったか。
一瞬壊してやろうかと思った。


紀佳と関係を持ち六年経つ。
他人に言える類いの事じゃない。

だけどこれが愛じゃないんなら、何が愛なんだ。


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