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あなたが愛してくれたら【R18】

第18章 5月20日 社内、蕎麦屋


そういえば、武井さんの教育係は怜治の筈だ。
ちょっとクセのある子だったから、困惑してるんじゃないのかな。
そんな彼の様子を想像してくすりと笑う。

だけど困惑といえば、こちらもか。


時々直球な言動にも戸惑う事は多いけど、どうも彼には油断させられる様だ。

人前で泣いたのなんて、何時ぶりだろう?


彼に頼られて嬉しかった。
しかし結局、怜治には随分と世話になっている気がしていた。


何かを、してあげたい。

そういえばそもそもは引越しの買い物って言ってたっけ。
でもあれは、また日を改めてという話だ。


考え込んでいると丁度いいタイミングで当の本人から着信が入ってきた。


『昼飯一緒にどう? 少し会社と離れた所でよければ』

『了解。 私も誘おうと思ってたとこ』


そう送信し、じっとスマホを見詰める。

どこかくすぐったい。

肌に降り続けた優しい口付け。

彼の過去の恋と家族。
間違いもあり悲しく辛いものではあったらしいが怜治の内面に近付いた気がして、嬉しかった。



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