• テキストサイズ

あなたが愛してくれたら【R18】

第17章 5月18日 社内、デパート


定時が過ぎ、まだ明るいうちからオフィスを出た二人はまず本屋に立ち寄った。


「ありがとうございます。 見ていただいて」

「別にいいよ。 でも、それ上級資格なんだけど」


武井が抱えているのは仕事関係の書籍が二冊。
彼女の目的はこれだったらしい。


「いいんです。 基本の方は取得済ですから。 あとMOS、簿記2級、TOEIC750ありますし、教職と」

「……幅広いな」

「ここの会社、数年スパンで異動あるじゃないですか。 どこ行っても困らないように、です」

「なるほど」


確かにやけに飲み込みが早いと思ってた。
彼女が選んだのは情報セキュリティ関連の資格。
あれも汎用性が高いものだ。

最近新入職員の出来不出来で、周りからボチボチ社員の愚痴を耳にしていた。


「うちはアタリだったかな……あ」


どこかで知った香りがすると思ったら、達郎が好きだと言ってたハマナスの鉢植えが花屋の軒先に並んでいた。



/ 309ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp