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あなたが愛してくれたら【R18】

第15章 5月9日 社内



ゴールデンウィーク最後の休日だった。


オフィス街を抜ける繁華街で、小夜子は偶然怜治を見掛けた。
百貨店を出た怜治の後に、小柄な女性が後に続いて自動ドアを通り過ぎた。


彼と同い年位だろうか?
いわゆる守ってあげたくなる様な、可愛らしい感じの。
怜治が自然に彼女の荷物を全て引き受け、後ろから女性が何かを言っている様だった。


振り返った彼は優しげな表情で、そんな彼女の頭をぽん、と撫でた。



そこで小夜子が踵を返した。


話し掛ける必要も無かったが、それ以上盗み見る理由も無いからだ。




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