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あなたが愛してくれたら【R18】
第13章 4月29日 達郎の店
なぜなら彼女はちっとも寂しそうではないからだ。
そして自分は今虚しくて寂しい。
紀佳を抱いた日からもずっと。
それでも、と思う。
「俺、性欲だけで相手好きんなった事は無いよ」
「…………?」
「見返りが無いのは確かに虚しいけど、自分が選んだんだから」
「酔ったの?」
「だからって押し付ける気はない」
「……こないだの話?」
酒のせいだろうか。
小夜子と話しているうちにどちらのことか曖昧になった。
達郎と、それ以外。
自分は後者に過ぎなく、彼女はそれを選んでいる。
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