第12章 4月27日 会議室、社内
死別? にしては暗すぎない。
遠距離。 としても隠すこた無い。
隠し子? どんだけ子育て放棄してんだよ。
腐女子。 ……ネタ無くなってきたな。
考えたくないけど、そしたらあれか。
「………不倫」
しかも年季入って拗れてる感じの。
「いや、俺も大差無いか」
「なんか言ったか?」
「いいえ」
「でもまあ、この業界は多いらしいからな。 おまえも、アレか? 二次元か?」
「は?」
「勿体ねえよなあ。 遊べんのは今だけだってのに」
どうやら誤解されたらしいがまあいい。
「……ですね」
スマホの端が点灯し、片手で開くと『湊小夜子』とあった。
怜治が弁当一個では足りないかと買ってきたサンドイッチにかぶりついた。
何にしても、だ。
ボリュームのあるクラブハウスサンドを二口で平らげ、冷えたカフェオレで流し込む。
自分はつくづく女運が無いらしい。