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先生の秘事

第1章 保健室


今日も今日とて
男子生徒がやってくる

「あなた達ここは保健室よ」
「わかってまーす」
「怪我人や病人が来るところです」
「恋の病でーす」
「はぁ...」

何を言ってもこの調子で困り果てていた
 
「おいてめぇら!また来てやがったのかぁ!!」
「うわ!また不死川先生だよ!」
「なんでそんなしょっちゅう来るわけ!?」
「おらおら出てけぇ」

不死川先生はしっしっと手を振ると生徒たちは渋々出ていってくれた

「ありがとうございます」
「おまえももう少し怒れよ」
「え、でも」
「そんなんだから男が寄ってくんだろぉ」

不死川先生はどかっと保健室に備え付けられたソファに座る

「不死川先生は、なにか用事でも?」
「あー...ちょっと疲れたから休みに来た」
「ベッド使います?」
「いや、いい」

先生はそのまま腕をソファの背もたれに乗せ上を向いていた

カチカチと時計の音だけが聞こえる
昼休みのため運動場では生徒たちの賑わう声が聞こえてくる 

「今日は少し暑いですね」
「そーだなぁ」

緊張してそんなことしか話せない
不死川先生も何か言うわけでもなく時間だけが過ぎていく

予鈴が鳴る

不死川先生は「あー」と唸ってから立ち上がり怠そうに保健室を出ていった

「じゃぁなぁ」
「いってらっしゃい」

私は食べ損ねた冷えたお弁当の続きを食べ始めた


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