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先生の秘事

第5章 四限目


「ハンバーグうめぇ!」

今日も喜んでくれる玄弥くん
私は嬉しくてニコニコとしていた

「ゆきの先生も食べてよ」
「うん、そうだね」

我ながら上出来だ
お肉は柔らかくソースも良い濃ゆさだ

「草津料理うまいな」
「そうですか?」
「あぁ」

次々に食べてくれる2人に私は心底嬉しかった

今日も後片付けは不死川先生がしてくれた
悪いな、と思いながらも今日は玄弥くんの勉強を見てやっていた

「ここはこうして」
「あーなるほど」

玄弥くんの机で勉強を教えていると不死川先生が部屋に入ってきた

「コーヒー淹れたぞ」
「あ、いただきます」

玄弥くんを置いて私は不死川先生とテーブルに向かい合わせに座る

「なんだか不思議です」
「なにが?」
「こうやってお家に来させてもらってご飯作ったり、一緒にコーヒー飲んだり」
「そうだな」

ゆっくりと温かいコーヒーを飲む

「私今、幸せです」
「っ、」
「あ!変なこと言いましたか!?」
「いや...俺もだ」

私たちは笑い合った

今がとても幸せだった

この幸せが壊れるのが怖くて

気持ちを伝えるのが

怖くて


気持ちを伝えたら不死川先生はどんな顔をするんだろう
困らせちゃう、かな

私は気持ちを閉じ込めてしまった



「それじゃ今日は帰りますね」
「送るぞ」
「大丈夫ですよ!タクシー拾いますから」
「そうか?」


心配そうに見てくれる不死川先生
いつも送ってもらってばかりでは悪い
甘え過ぎてもいけないと思い私は今日は遠慮した

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