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先生の秘事

第4章 三限目


「腕時計、ですか?」
「あぁ新しいのが欲しいんだが...」

ショーケースに並ぶ腕時計をじっと見つめる

「あーでも次の給料日にするかぁ」
「これが欲しいんです?」
「うーん、悩み所なんだよなぁ」

悩む不死川先生も素敵と見惚れてしまう

「おまえも何か見てこいよ」
「私は今ので十分なので!」
「そうか?」
「これ母の形見なんです」
「お袋さん亡くなってるのか」
「はい、2年前に病気で...」
「そうか」

あ、暗くなっちゃった...

「気にしないでくださいね!」
「すまねぇ」
「いいえ!」

私達がショッピングモールを出る頃はもう陽が沈みかけていた

「夕飯どうするかなぁ」
「よかったら玄弥くんの分も私作りますよ?」
「は?そんな悪いだろぉ」
「いいえー今日のお礼にでも」
「そうか?」

不死川先生の家でご飯を作ることになり簡単にスーパーで買い物を済ませる
初めての不死川家

「おじゃましーす」

そう言って入ると玄弥くんがテレビを観ていた

「うえ!?なんでゆきの先生がいんの!?」
「あ?今日一緒に出掛けてたんだよ」
「え!?なになにそういう関係!?」
「ちげーよ」

玄弥くんは興奮気味に兄の不死川先生へと問い詰める

「おめぇはちゃんと勉強してたのかぁ!?」
「したよ!」
「その割にゲーム機出てんじゃねぇかぁ!?」
「うわ!やべっ」

不死川先生は怒ってるけどどこか楽しそうに見えた

私は台所を借りて夕飯の支度をする

すると台所にやってきた不死川先生

「意外と手際いいんだなぁ」
「一応一人暮らししてますからね」

サラダ用に切るキュウリに手を伸ばす

「腹減ったぁ」

ぽりぽりとつまみ食いをする

「もう少しで出来ますからね」

こんな風に不死川先生の家でご飯を作るなんて
新婚さんみたい...私は照れて不死川先生の顔が見れない

「はーいできましたぁ」

私は料理をテーブルに運ぶ

「すげぇ!うまそぉー!」

玄弥くんが凄く嬉しそうに喜んでくれた
不死川先生も「おぉ」と驚いていた

「じゃいたたぎます!」
「どうぞ」

玄弥くんは美味しそうに食べてくれる

「うわーゆきの先生の飯うめぇ!自慢してぇ!」
「やめとけ!また変な噂流れるだろうがぁ」
「そうよ!やめといて!」

私たちは玄弥くんに口止めをする
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