第3章 二限目
目を覚ますと見慣れた天井
腕がやけに重い
ふわっと何かが顔に当たる
「ん?」
銀髪が目の前に広がる
「〜〜〜っ!?!?!?」
私は声にならない悲鳴を上げた
し、し、不死川先生が私の部屋に!!
しかも寝てる!!!
薄ら目を覚ます不死川先生
「ぁあ...おはよう」
「え!?どうして!!?」
頭をフル回転させるが全く記憶にない
「おまえ、覚えてねぇのか?」
「ごごごごめんなさいっっっ」
とりあえず謝っておく
不死川先生はグシャと髪をかきあげる
その姿は上半身裸だ
「え、えぇ!?何が起きました!?」
「覚えてねぇのかぁ」
なにかがっかりした様子だ
「大変だったんだぜぇ」
「えぇ!?」
「酔っ払ったおまえをおぶって帰ってたら背中で吐かれてよぉ」
「!?」
「洗濯するっつうから服脱いだらおまえ、ベッドに俺連れ込んでそのまま寝ちまったんだ」
穴があったら入りたいっっっ!!!
「す、すいませんでしたーー!」
「まぁいいけどよぉ」
不死川先生はまた横になる
まだ5時だ
私は急いでベッドを出ようとする
「待てよぉ」
手を握られた
「?」
「もう少し寝てようぜぇ」
不死川先生は私を引っ張って腕の中に収めてしまう
ドキドキが止まらない
「わ、私準備しなきゃ...」
「まだ5時だ。いいだろぉ」
「っ、」
不死川先生の温もりで暖かい
彼の肌を直に感じて心臓が煩い
ギュッと強くなる腕の力
「し、不死川先生...こんなことして、いいんですか?」
「いいんだよ」
だって不死川先生好きな人いるんだよね!?
いいの、かなぁ...
私は幸せだった