第3章 二限目
「不死川のすーけーべー」
「あぁ!?」
「冨岡に聞いたぞぉ?休みの日にカナエちゃんと一緒だったんだってぇ?」
宇髄は喫煙所のある屋上で不死川に言った
「あれは、胡蝶が買いたい物あるっつぅからついて来いって言われただけだぁ」
「それでも休みの日に一緒にいちゃぁ誤解もされるわなぁ」
「は?」
不死川は顔を顰める
「ゆきのちゃんが見つけちゃったらしいぜぇ」
「なぁ!?」
「それで冨岡に連絡が来て一緒にいたんだと。冨岡嬉しそうに話してたなぁ」
宇髄は冨岡から聞いた話をベラベラと話した
それを聞いた不死川は頭を抱えていた
「...なんで冨岡なんだよぉ」
宇髄はそんな様子を見てニヤニヤとタバコの煙を吐いた
「冨岡先生なんですか?」
「生徒とサッカーをしていたら不死川が入ってきて...」
「怪我をしたんですね」
ズボンを上まで捲り椅子に座る冨岡先生
「不死川は苛立っていた」
「だいたいいつも苛立ってますよ」
「今日は特に...」
俺なにかしたか?と首を傾げる
私も一緒に傾げた
「どうしたんでしょうね」
「わからない」
傷の手当てをして絆創膏を貼る
「よし、大丈夫ですよ」
「ありがとう」
冨岡先生は静かに保健室を出て行った
不死川先生最近冨岡先生にあたりが強いって...宇髄先生が言ってたなぁ
なにが気に触るんだろ
私は薬箱を片付けてながらふと考えた
「ゆきのちゃーん」
今度は宇髄がやってきた
「カッターで指切っちまった!」
「あら大変!」
また薬箱を取り出して傷の処置をする
「うん、そんなに深くはないみたいなので大丈夫そうですよ」
「そーいやさっき冨岡きてなかった?」
「サッカーしてて不死川先生に蹴られたらしいですよ」
「あらら不死川今日も不機嫌なのね」
「なにか知ってるでしょ」
ニヤニヤしながら言う宇髄先生は何かを知っている
「あらバレた?いや冨岡が日曜日にゆきのちゃんといたって言ってたからそれ教えてあげたのよ」
「また!そんなこと話したんですか!?」
いらないことをペラペラと...
宇髄先生は心底楽しそうだった