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先生の秘事

第2章 一限目


翌日 屋上に行ってみた

「誰もいない」

そこは静かな屋上
不死川先生がくる時間ではなかったようだ
仕方なく保健室に戻ろうと屋上の扉に手をかけた

ガチャ

「あ、」

不死川先生がタバコを咥えて来たのだ

「草津...なんだぁお前もタバコ吸うのかぁ?」
「いえ、私は...」

驚いたように目を大きくさせる不死川先生

「不死川先生とお話ししたくて」
「俺とぉ?」

タバコに火をつけながらまた驚く
私は頷く

「噂の件で」
「あの話はこの前しただろぉ」
「あれは違うんです!」

そう言うと同時に屋上の扉が開く
 
「冨岡ぁ?」
「草津ここにいたのか」
「冨岡も吸うのか?」
「俺は吸わない。草津がここにいると宇髄に聞いた」

宇髄先生ぇ...!
貴方は何がしたいんですかあぁぁ!

と私は心で苛立った

「草津この前の返事を聞きたい」
「返事ぃ?」

え!?今ここで!?不死川先生もいるのに!!

「俺は草津が好きだ」
「は?」

冨岡先生は不死川先生が居ようともマイペースに話し始める
 
「待って待って!!ここじゃちょっと...」

ちらりと不死川先生を見るととても不機嫌だ

「俺がいちゃ悪りぃのかよ」
「そんな訳じゃ...」
「はいはい分かったよ。俺は去るぜぇ」

タバコの火を消して不死川先生は去ってしまう

「あ!待って...って冨岡先生離してください!」
「離さない」

冨岡先生は私の腕を掴んで離さない

そうしているうちに不死川先生が階段を降りていく音が聞こえた

あぁ...
また話せなかった

「...なんで今なんですか...っ」
「俺は草津の気持ちが知りたい」
「私はっ!好きな人がいます!」
「!」

驚いた表情をする
でも、分かっていたかのように私の腕を離した

「不死川か?」

冨岡先生の口から不死川先生の名前が出て私は声が出ない
 
「な、んで」
「いや、なんとなく」

なんとなくで当てられてしまった


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