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君想う

第7章 季節は巡る


「今日はゆっくり寝とけよ」

食べ終えたちひろを横にさせ実弥は優しく頭を撫でる

「実弥は?」
「今日は泊まってやれねぇんだ」

悪りぃなと一言言った

「そっか...」

毛布を目元まで上げて少し寂しそうにすると額にキスをしてくれた
 

「明日仕事終わったらまた来るから」
「ん」

ゆっくり寝ろよ
と、実弥は上着を羽織り帰ってしまった

弱った時に一人でいるのって辛い...

少し泣きそうになった

「でも、実弥も忙しいし、仕方ない、よね...」

そのまますぅと眠りにつく



翌朝
微熱は然程変わりがなかった
昨日実弥が作ってくれたお粥をまた食べようと温めていると急に具合が悪くなる

「う"っ」

トイレに駆け込み込み上げた物を吐き出してしまった

「っはぁ...」

目に涙を溜めながら違和感を感じる

「待って...今月...きてない」

月のものが来てないのに気づく

ちひろはカレンダーと睨めっこをして指を折って数える
まさかと思った
でも、調べるのが怖い
実弥に打ち明けるのが怖い

ちひろはしゃがみ込んだ

「どうしよ」


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