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君想う

第4章 真っ赤な太陽


「きゃーつめたーい」
「うりゃー」

水鉄砲を両手に玄弥は海水をちひろにかけまくる
それを遠目で見ていた実弥は気付いてしまったのだ
白のパーカーが海水で透けてしまっている
ただの水着だけよりもエロいのだ

「やっべぇ」

実弥は浮き輪片手にバシャバシャと海に入るとそのまま深い方へとちひろを連れて行く

「え?なになに?」
「おまえやっぱりソレ脱げ」
「えぇ?」
「目のやり場に困る!」
「なにそれ?着ろとか言ったり脱げって言ったりー」
「俺が悪かった、から頼むから脱いでくれ」

海中は不安定で背の低いちひろは浮き輪にしがみつきながら上着を脱ぐ
そのちひろが倒れないように腰に手を回し固定をする実弥

「脱いだよ」
「悪ぃな」

上着は再度実弥が着ることになった

置いてけぼりの玄弥は周りのギャルに群がられ固まっていたことは2人は後で知る

「ねぇあっち戻ろ?」
「もう少しだけこのままでいいだろぉ」
「えー?」

浮き輪をつけたちひろの後ろから泳ぐ実弥は玄弥を見つけた

「あいつなにやってんだぁ」
「なんか女の子群がってるよ」
「あいつ女苦手なのに」
「大丈夫かなぁ?」

ぷかぷかと浮かぶ2人は「そろそろ行くか」と玄弥の元に戻ることにした

「玄弥ー」
「大丈夫かぁ」
「兄貴たちなにしてたんだよ!」
「わりぃ」

顔を真っ赤にした玄弥は2人に怒りをぶつける

「腹減った」
「わーったから」

宥めるように玄弥を焼きそば屋の元に連れて行く
実弥は黙ってちひろの手を引く

「1人になんなよなぁ」
「?」
「変なの奴に連れてかれるぞ」
「ついて行かないもん」
「わかんねぇだろぉ」

ぐいっと引っ張り実弥の横に近づける

太陽のせいか実弥の体温か
とても暑く感じたのは気のせいじゃない


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