第2章 わかばが萌える
定食屋が終了する時間帯、実弥は前のコンビニで時間を潰していた
定食屋では
「あの功くん話があるんだけど」
「はい」
「ちょっとあって欲しい人がいて..」
「誰っすか」
「前に話したでしょ?幼馴染の実弥って人」
「あぁ...」
渋々功は実弥のいるであろうコンビニへとちひろと2人向かう
実弥が立ち読みしてる外からコンコンと窓を叩くとこちらに気付いた実弥は本から目を離し、店内から出てきた
「実弥さんが俺になんの話があるんすか」
実弥の強面と言われる顔を見ても怖気付かない功にちひろがビックリした
「あー話はこいつから聞いててよぉ。まぁこいつ...ちひろから手を引いてやってくれねぇか」
「なんであなたにそれ言われなきゃいけないんすか」
「ちひろが自分でしっかり断れねぇからだよ」
2人の空気にちひろが入っていけない
オロオロしていると功がちひろの手をひっぱる
「俺諦めねぇすから。ちひろさんなんでこんな奴に頼るんすか」
「こっ!?こんなやつぅ?」
「功くんっ!実弥は優しくていい人だよ!」
「でも幼馴染であって恋人でもないし...実弥さんはちひろさんのなんなんすか?保護者ですか!」
「保護者かぁ」
満更、保護者でもないかもしれないな、と実弥はふと思った
「ちょっと実弥!そこは否定して!」
「ちひろさん!今日は俺送りますから、行きましょう」
「え、ちょっと!えぇ!?」
ズンズンと行ってしまった2人を実弥は不機嫌そうに見つめた
「このままじゃ、保護者止まりだよなぁ...」
その場でしゃがみ込みタバコに火をつけた