第10章 番外編 恋の花、恋の花2その後
その箱は意外に軽くて、木箱ではない鎧で使いそうな箱の材質だ。
優実「幸村様この箱何?」
幸村様は手を止めて、私の手にしてる箱を見て首を傾げて雑巾で拭いてくれた。
雑巾で拭くと箱は、鉄で出来た綺麗な黄色より明るい色した不思議な小さな箱。
優実「これは何でしょうか? 開けてもいい?」
幸村「いいけど」
開けると小さな鉄の物が、回りだし音を奏でていたそれは綺麗な音色で夜に聞けば眠たくなりそうな音色。
優実「これは日の本の技術じゃない」
幸村「おそらく南蛮の物であろう、お館様は南蛮の物を一時期取り寄せていた」
今は取り寄せていないのだろうか? 私は自分の信玄様に渡された本を定位置に置き、隅の奥でネズミを見て後ろに下がる。
しかし後ろに下がった瞬間に、幸村様に引っ張られて後ろで棚が落ちていた。
目を詰むっていた私だが唇に何か、生暖かいくて柔らかい物が当たっている。
息が出来ない、目をゆっくり開けると幸村様のまぶたがあり私が下になり、押し倒されてる形になってる。
幸村様は目を開けて、唇を離すと私に言う。
幸村「すまん、く・・ち・・口付けをしてしまい申し訳ござらん、棚が倒れそうで庇った故に唇が重なってしまい」
優実「別に怒ってないよ」
幸村様は立とうとするが、後ろには棚が邪魔をして立てない。
幸村「助けが来るのを待とう」
優実「うん」
しばらくしても誰も来ない、目が合い互いに逸らすを繰り返す。
すると戸の方から大きな声がした、佐助さんの声だろう。