第9章 ストック
政宗「俺と優実姫を離した理由は、氏政に返してもう人質じゃないことを示すためだってさ」
私は安心して手の力が抜けてしまい、扇子を庭に落としてしまい政宗様がそれを拾ってくれた。
優実「すいません、ありがとうございます」
扇子を受け取るが、その手を離してくれないそれどころか政宗様の顔が近い。
優実「あの政宗様?」
心臓がもたないよ、うるさく鳴り響く鼓動に顔に熱をもっていた。
私の顎が政宗様の指で、固定されて上を向かせられて口が触れそうになった時だった。
慶次「優実ちゃーん! 元気だった?」
政宗様の後ろには慶次君が居て、私から離れて睨み言う。
政宗「風来坊何しにきた?」
慶次「祝言のお祝いに来た、見に来たんだよ」
私は顔に熱をもったまま答える。
優実「ありがとう慶次君」
慶次「大切な友達の祝言だもん、駆けつけないわけがない」
政宗様はさっきよりも、冷たい目で慶次君に言う。
政宗「大切な友達の好きな人の時間を邪魔するのか?」
慶次「口付けなら祝言で出来るじゃん」
慶次君の言葉に私は耳まで熱を持った。