第8章 真冬
私が泣いてると慶次君は私の、顔に触れて涙を拭う。
慶次「どうして泣いてるの?」
顔で手で押さえて泣いていた、泣き止んだのは夕餉になった時だった慶次君は小田原城に一泊する。
お風呂から出て縁側で慶次君とお茶を飲んで、話をした。
優美「昼間はごめんね」
慶次「何があったの?」
私はお茶を一口飲み湯飲みを持ったまま言う。
優美「私徳川家康さんと婚約することにしました、でも私は政宗様のことだけが生涯愛してる」
慶次君は微笑み私の頭に、手を置いて言う。
慶次「thanks yuumi」
私は慶次君の南蛮語の発音の良さに驚く、でも考えてみたら今日の慶次君声が少し低い、背もなんだか低いし。
優美「慶次君今日は夢吉君は?」
慶次君は笑顔になり、私の顔に近くに寄り言う。
慶次「目をよく見て」
目? 私は慶次君の顔をよく覗き込む、すると抱き寄せられて耳元で言われる。
慶次「会いたかった、小十郎に婚約を反対されたが俺は堪らず直接来た前田慶次に変装して」
すると慶次君の特徴である、髪を慶次君は触り引っ張ると鬘が外されて私の目の前には慶次君の服装を、している政宗様が居た。
私は嬉しくて涙が出てきた、政宗様は涙を拭い言う。
政宗「今回は北条氏政に会いに来たんじゃない、優美姫個人に会いに来た」
私のために政宗様は会いに来てくれた。