第6章 恋の花の蕾は膨らんで
鶴姫「夜に攻めんだらこの船沈みます」
何故だ? 確かに風来坊が言っていた通り夜に攻めこめば見えない。
鶴姫「実は今私達は・・・」
ドーコーンと大きな音がした。
窓の外を見るとデカイ大砲が目の前にあった。
鶴姫「悟られましたか、てへ」
ちっとも言い訳になってねぇ、俺は立ち上がり船から降りる小十郎と風来坊、家来、鶴姫がついて来た。
長曾我部軍城の門まで着き門番に言う。
政宗「大将に会わせろ」
門番「アニキに? 何で?」
政宗「話がある」
睨まれてる、別に怖くない鶴姫は弓を引いて言った。
鶴姫「海賊のアニキさんに会わせて下さい、私も話があって」
鶴姫の方を見ると少し顔が赤い風邪か?
横にいた風来坊が耳打ちをした。
慶次「愛の告白かな? 鶴姫ちゃん」
こいつは何処まで恋話が好きなんだ?
門番「待ってろ」
門番は門を開けて一人が入り、また門を閉められて了承しに行くようだ。
しばらくして門番が帰って来て言った。
門番「アニキが四人だけなら会ってやるだって、足軽はここで待ってろってことだ」
俺の部下に言う、危険な目には合わせたくないから優実姫が望まないだろう。
政宗「おめぇらはここで待ってろ」
俺は小十郎、風来坊、鶴姫共に会いに行った。
足軽に案内されて、一つの部屋に案内され茶室のようだ。
慶次「元親は話し合いをする気だね、大きな部屋に案内されなくて良かった」
大きな部屋? そこに案内をされたらどうなる?
しばらくして長曾我部元親は来て、俺たちの目の前に座り言う。
元親「俺に何の用だ? まずは独眼竜から話を聞こう」
俺は出された茶を一口飲み言う。
政宗「北条優実姫を知らないか?」
元親「知ってるぜ」
こいつがさらったのか?
政宗「じゃあお前が誘拐したのか?」
元親「こっちは海賊だ誘拐する、と言いたいが俺はそんな卑怯な真似はしねぇさっき俺の部下が優実姫を浜辺で見つけて手当してる」
話が早くて助かる、それに手当までしてくれたのか何か怪我してたのか?
政宗「怪我してたのか?」
元親は首を横に振って答える。
元親「怪我はしてねぇ衰弱してた」