第5章 恋の花の茎が伸びて
政宗様は私に南蛮語を日本語に直してくれる、分からないのは寂しいから教えてもらいたい話題作りになるから。
優実「南蛮語教えてください」
政宗「moonは月って意味だ」
私は教えて欲しい南蛮語は別の言葉、たとえそれが私に対して向けてくれない言葉でも私は今教えてくれた南蛮語を言った。
優実「ムーンですか?」
政宗「片言かまぁいいほうなんじゃないか」
優しい瞳に顔に熱を浴びていた、何時か『愛してる』という南蛮語を聞きたい政宗様の口から。
私は部屋に戻り襖を閉めて、懐からかんざしを取り出す。
北条軍としてやらなければならないこと、抑えられない鼓動とこの恋の気持ちをどうしたらいいの?
政宗様に気持ちを伝えれば気持ちは、晴れるの? 私は布団中で考えた自分がもしも気持ちを伝えたらどうなるのか?
たた『ありがとう、気持ちは嬉しいぜ』としか答えが返ってこないような気がしてたまらない。
私は気持ちを慶次君には伝えた方がいいよ、と言われたが伝える自信がない嫁に行っておじいちゃんに恩返ししたほうがいいのかな?
願いを両方を叶えるなんて出来ない、そのことは十分分かってるよ。
風魔「夜分に優実姫失礼します」
体を起こすと横には風魔さんがいた。
優実「何か?」
風魔「氏政様からの伝言です、手紙よりはこのほうが早いと」
何だろう緊急の伝言は?
風魔「徳川家康が婚約を申し出ました、それと真田幸村ですこれは武田信玄の命でだされましたご検討ください」
そう言って風魔さんは消えてしまった、私はとりあえず考えるのを辞めて寝ることにした。
次の日
私は縁側で慶次君に昨夜のことを話す。
慶次「なら急がないと!」
急ぐ何を? 私が不思議そうな顔をすると、慶次君は大声で言う。
慶次「優実ちゃんが独眼竜のこと好きだってことを!」
大声は恥ずかしいよ慶次君、たまたま後向を通った兵士が言った。
兵士「そうだったのですか? 筆頭を?」
優実「人として好きって意味です」