第5章 恋の花の茎が伸びて
私はその後奥州に政宗様、小十郎様、足軽さんと向かった。
奥州に着き夕餉を作っていると後ろから、慶次君の声がしたので振り返ると慶次君が居た。
慶次「元気だった? 今日、明日とここ奥州に留まる予定だ独眼竜の承諾も得た」
優実「そうなの?」
慶次「うん、優実ちゃんの恋の行方を知りたいから」
私は夕餉の支度をしている小十郎様を手伝い、大広間で皆で食べて慶次君と縁側で話しをしてた。
月は出て明るいから表情は見える、お茶の湯のみを持って話をしていた。
慶次「どう? 好きな人できた?」
私は目をつぶり思い浮かんだ人、顔を見るだけで、思うだけで顔に熱を持つあの人に恋してると思う。
優実「うん、恋してるよ」
私は顔に熱を帯びたまま笑顔で言うと、慶次君は笑顔で言った。
慶次「誰? 独眼竜? 竜の右目?」
私が今心を惹かれているのは、独眼竜だけど自分の役目は北条軍の跡継ぎを考えなければならない。
優実「政宗様です」
私は俯きながら答えると、慶次君はお茶を飲み言った。
慶次「命短し人よ恋せよ、皆が恋焦がれれば戦なんて優実ちゃん」
呼ばれて私は慶次君を見ると、笑顔で言った。
慶次「恋をしてしまったら、盲目だよ。 上杉謙信に仕えてるかすがちゃんは里を捨てて、仕えて謙信に恋してるよ」
国を捨てろと? 私にはそんな真似は出来そうにないよ。
慶次「国を捨てろって訳じゃない、ただ片思いでもいいから思いを伝えて幸せになって欲しい、俺の友達として」
慶次君は私のためを思って言ってくれてる、こんなに支えてくれてる人がいるんだから思いを伝えるだけでもいいよね。
優実「思い何時か誰かに嫁入りする前に伝える」
慶次「頑張って」
背中を押してくれる友達はありがたい、そしておじいちゃんい恩返しもしたいからその両方が出来るといいな。
私は月を見上げてお茶を飲むと美味しく感じた、すると慶次君はいきなり立ち上がり言った。
慶次「邪魔者は退散して客室に行こうと」
慶次君が行ってしまい、邪魔者ってどうゆう意味だろうと思っていると横で人の気配がして見ると、政宗様が居た。
政宗「todays moon is clean今日は月が綺麗だな」
優実「はい」