第5章 恋の花の茎が伸びて
私は慌てて否定した、兵士から政宗様に軽い女だと思われるのは嫌だから。
優実「私は人として好きなのです、男女の恋心ではありません」
私は好きな人に嫌われたくない、軽い女だと思われたくないという思いで否定した。
兵士が行った後に慶次君は手を合わせて、謝っていた。
慶次「大声で言ってごめん」
優実「私は勇気がないだけかも、怯えて自分に甘やかして気持ちをごまかしていただけかもしれません」
慶次「優実ちゃん」
慶次君はその後何も言わなかったが、きっと応援してくれてるだけなんだと思う。
慶次君は夕方には前田寮に帰った、私は時間が無いことが分かる早く決断しなければならないだろう。
夕餉の支度を手伝いをしていると、兵士が小十郎様に手紙を渡していたそれを読んで言った。
小十郎「あの狐やろう優実姫を渡せだと、大事な客なのに政宗様の所に行ってくるからしばらくお願いできますか?」
優実「はい」
私は小十郎様がやっていた、味噌汁を引き継ぎやるダシの取り方は小田原城に居た頃にやってたから分かる。
味見して味噌を入れて食材を入れたら、小十郎様が来て味噌汁を味見して言った。
小十郎「美味い勉強したのか?」
優実「小田原城に居た時に、侍女の手伝いをしていましたから料理はできます」
小十郎「そっか」
夕餉を作り大広間で食べて自分の部屋に行く前に、お風呂に入って寝る気分にはなれないので庭に出る。
月は満月で明日は政宗様達が戦に出る、心配だ隣国とはいえ死んでしまう可能性も無くないのだから。
嫌な予感もする明日の戦よりも、もっと別の胸騒ぎする予感がする後から声を掛けられて振り向く。
小十郎「夜更かしはよくないですよ、それに政宗様は竜の右目某がお守りいたします」
優実「嫌な予感がするのです、明日の戦じゃなくもっと別の嫌な予感がするのです」
小十郎様は励ましてくれて、大丈夫だと言ってくれた政宗様とその嫌な予感は払い飛ばしますと言われ安心する。