第6章 薬屋と少女
「ほら!はやくいきましょ!」
「おい…俺は…」
そう言いかけると少女は小声で言った。
「合わせてよ、まだ疑われてる」
バレない程度に振り返ると男たちは俺たちをじっと見つめていた。
「部屋に入るところまではこのままでいて」
そう言われるがままクラブの奥へ奥へと連れていかれる。
黒い扉を開けて部屋に入ったところで俺は解放された。
「ありがとう」
俺が少女にそう言うと、少女はわざとらしく頬を膨らませて怒っていた。
「まったく…お兄さんちょっとは考えたらどうなの!」
「…悪い」
バツが悪くて目を逸らす、
すると、別のものが目に入った。
「ここって…」
キングサイズのベッドがひとつ
薄暗い照明
それだけで何をする部屋かは理解できた。
「君は…」
そう言って目の前の少女に視線を戻す。
すると、突然
キスをされた。