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相澤消太と色んなシチュエーション

第6章 薬屋と少女


「えっ」



そう言って思わず少女を突き放してしまう。

すると少女はますます頬を膨らませて、



「しないの?私の仕事奪っておいて…」



そう言われ頭がズキズキする。




だってそうだろ…


こんな小柄で生徒と何も変わらないような子…





「お前何歳だ、だいたいさっきから気になってたんだ」

「お前じゃない」

「…は?」

「私はお前じゃない!名前がちゃんとある」




そう言われ、いったん冷静になった。

こんな子相手に感情を揺らすわけにはいかない、冷静に話さないと




聞こえないように深呼吸をしてから口を開く



「…君は、いつもこんなことをしてるのか、ここがどこか分かってるのか?」



俺がそう聞くと少女はつまらなそうな顔をする。




「お説教?私そういうの嫌い」

「ったく…」

「だって助けてくれるわけじゃないでしょ」




そう言われ、なぜか言葉が出ない。

少女の表情がどこか曇った気がしたから。





「…だけど、お兄さんはヒーローだから助けてくれるのかな?」



少女は悪戯っ気のある顔でそう言った。

そしてすぐに気づいた。



「どうして俺がヒーローって…」

「ふふ、だってお兄さんクラブ慣れしてないでしょ」



楽しそうな笑顔で俺の手に触れる。



「友達も来ないしきょろきょろしてるし、ナンパはしないし…警察か何かでしょ?」




そう笑う少女の目がなぜか不思議な色に見える。
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