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相澤消太と色んなシチュエーション

第5章 快感の籠


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「先生、怒ってますか?」


部屋に入ってすぐ、日向は申し訳なさそうに言った。


「…怒ってはいないよ」


俺がそう言うと日向はほっとした顔をして、



「ごめんなさい…こればっかりはどうにもならなくて…」



そう恥ずかしそうに俯いた。
それと同時に、綺麗に揃えられた長い髪が肩から落ちる。





それを見て罪悪感が押し寄せた。





日向は大人びた顔をしている。
しかし、細い手足や背格好は他の女子生徒と何も変わらない。



自分と一回りも違う生徒としなければいけないなんて…
こんなのどう考えてもおかしいだろ…




“特別補講”なんて割り切れずに考えていると、日向が言った。




「先生は私なんかじゃできませんか?」


「いや、これはそういう問題じゃなくて」


「私だっていろんな問題があることは理解してます。…でも、もう限界で」




そして、申し訳なさそうな顔をした。




確かに、個性がコントロールできなくなるほどの負荷が身体に溜まっているのなら本人もつらいのだろう。




いや…それでも教師と性行為なんていいはずないだろ。
何か手はないのか?





そう考え、黙り込んでいると、




「相澤先生」



そう名前を呼ばれた。





ふと顔を上げると至近距離で日向と目が合ってしまう。


吸い込まれそうな深い青。


この色を、俺は授業で何度か見たことがある。







「お前ッ…個性使って…」




目を合わせた瞬間、頭にもやがかかる。

身体が熱くなり、動悸がした。




「ごめんなさい」




日向はそう言うと、優しく両手で俺の顔を包む。





頭の中を何かに支配されているような感覚、
ぐわんぐわんと脳みそが揺れるような…







なぜだ、何も考えられない。





目の前の少女とキスをすることしか考えられない。







「…悪い」


気づけば日向を押し倒していた。
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