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相澤消太と色んなシチュエーション

第4章 繋ぎとめる理由


「相澤先輩…なんでいるんですか」

私がそう声をかけると先輩はこちらを見た。


私はその顔を見て思わず後ずさりしてしまった。

すごく怒った顔。


「悪い、貰った合鍵使って入らせてもらった」

「ああ、うん、そっか」


私はそう言ってからサイドテーブルの上にコンドームの箱があることに気付く。


「…なに、それ…」

私がそう言うと相澤先輩は私に近づいてきた。

「何って…お前の部屋にあったやつだろ」

そう言われ気づいた。
この前ひざし先輩が置いてったやつ…

黙っている私を見て相澤先輩は続けて話しだす。


「お前、山田とヤってんだろ」

そう睨まれ背筋が凍った。
めちゃくちゃ怒ってる。怖い…


「この前の電話も変だったし……昨日お前と山田が電話してるの聞いたんだよ。俺には連絡しないのに」

そう言いながら相澤先輩は私の両肩を掴んだ。
その手は強くて、とても痛い。


「おい、どうなんだよ」

そう言って相澤先輩は私を責めているようだった。


だけど、どうして?
何で私がこんなに怒られなきゃいけないの?

ほったらかしにされてるのは私じゃない。
いつもいつも約束破って、事後報告。
穴埋めだってまともにできないじゃない。

もうあなたの気持ちなんて考えられないよ。




「……別れよう」

私がそう言うと相澤先輩は怒った顔から驚いた顔になった。


「確かにひざし先輩と何回もしてる。それはごめんなさい、順番が違ったね。……もう別れてください」

私が冷静にそう言うと私を掴む先輩の手は震えていた。
お互いに何も話さず沈黙してしまう。


すると相澤先輩は口を開いた。

「ふざけんなよ…俺お前の事すごく好きなのに」

そう言って私の顔を見る目はとても真剣だった。


だけどもう無理、
あなたと会えない時、死にたいほど凄く寂しいから。


「ごめんもう無理、……帰って」

私がそう言うと相澤先輩は私の手を力強く引っ張った。





「えッ!何?!」

突然のことに驚いてそう言っても、相澤先輩は答えない。
怖い、そう思った。


私の手を引っ張って相澤先輩はベッドに私を投げ飛ばした。
状況が呑み込めずに先輩の顔を伺った。


据わった目をしていた。
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