第4章 繋ぎとめる理由
「もしもし…悪いな今大丈夫か」
電話に出ると相澤先輩の声がした。
「あー…うん、なに?」
「なにって、お前返信しないから」
そう言われ今日来たメールの事を思い出した。
「ああ、ごめん読んだけど忘れてた」
「そうか、…埋め合わせするけどいつが空いてるんだ」
いつ…いつ空いてるっけ…
そう考えていると、突然私の中にひざし先輩のそれが押し込まれる。
「…あっ!!」
深く入れられたそれは私の気持ちいいところに当たってしまう。
思わず電話そっちのけでひざし先輩の顔を見ると
ひざし先輩は私を見てにやりと笑った。
「おい、大丈夫か、おい」
そう聞こえハッとする。
「あ…ごめんだいじょう…んッ」
応えようとするとひざし先輩が容赦なく私の中を突き上げてきた。
快感に目の前がチラチラして喘ぎ声が漏れてしまう。
「おいお前今どこにいるんだよ」
「んッ…ごめん切るね!!」
私はとっさにそう言って電話を切った。
携帯電話を置いてひざし先輩を睨むと、ひざし先輩は満足そうな顔をしていた。
その顔に何だか興奮してしまった。
その日
私はお酒のせいなのか、収まらない快感に身を任せ
相澤先輩のことなど忘れていた。
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あれから相澤先輩に電話をかけなおすことはしなかった。
どうせ埋め合わせなんて、約束するだけでまた来ないだろうと思ったから。
その代わり私はひざし先輩と連絡を頻繁に取り合うようになり、
先輩の明るさにとても惹かれていった。
「あれ、」
仕事が終わり家に帰ると、消したはずの電気がついていた。
不審に思い恐る恐る部屋のドアを開けると、ソファに見慣れた姿があった。