第4章 繋ぎとめる理由
「お、おい」
「ひざし先輩は私の事嫌いなんですか」
私に手を握られひざし先輩は動揺しているようだった。
「ひざし先輩は…私の事嫌いなんですか…」
もう一度そう言ってひざし先輩を見つめると
街灯に照らされた先輩の顔は少しだけ赤かった。
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「俺、消太に殺されるかも」
そう言いながら服を脱ぐひざし先輩を私は見ていた。
「そんなこと…だってもう別れるし」
私がベッドに横になりながらそう言うと、ひざし先輩はいつもより静かなトーンで話し始めた。
「お前雄英にいたころも結構目立ってたから、お前と消太が付き合った時驚いたよ」
「え、なんで」
そう言うとひざし先輩は照れながら頬を掻いた。
「ほら、お前綺麗だし」
そう言われ顔が熱くなっていくのを感じた。
それを隠そうとする前にひざし先輩は私に顔を近づける。
静かになった部屋で、布の擦れる音だけが聞こえる。
ああ、私これからこの人とエッチするんだ。
お酒でふわふわとする頭では細かい事は考えられない。
だけど目の前の色気のある顔をするひざし先輩に、私は興奮した。
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「んっ…ん…」
静かな部屋に唾液の混ざり合う音だけが響く。
身体がふわふわとしているからか、余計気持ちいい。
ひざし先輩は思っていたよりもずっとキスが上手かった。
「日向、もういいか…?」
そう言われ目を開けると息の上がっているひざし先輩がいた。
私が頷くとひざし先輩は私の下着を脱がしていく。
それをぼんやりと見ているとふと下に指が触れた。
「これなら慣らさなくてもいいな」
そう言われ身体を押し倒されると、
ひざし先輩は私の下に大きくなったそれを押し付けた。
硬いものが入ってくる感覚に背筋がゾクゾクしてしまう。
「あッ…んッ」
抑えられない声が恥ずかしくてひざし先輩の背中を抱く。
すると枕もとで携帯が鳴った。
プルルルル…
うるさいなと思って携帯の画面を見ると一瞬息が止まった。
『相澤消太』
画面に表示された名前を見て、思わずひざし先輩の顔を伺ってしまう。
するとひざし先輩は小さくため息をつきながら頷いてくれた