第6章 映画鑑賞はお静かに
「き、きょー…っ、じゅっ、も、やっ、ぁあ………っ」
ぎゅ、て。
俺の腕にしがみついて。
溢れた涙とこぼれた涎。
惜しげもなく眼下に晒しながら。
時雨が懇願するように、俺を見上げた。
「…ほんとに、かわいいねおまえは」
知らずに漏れた笑み。
勝手に上がる口角、緩む目元。
時雨の愛液でベトベトの指先を舐めてキレイにして、時雨の目元を、拭う。
顔を寄せて、左手で時雨の顎を掬い上げるよう上を向かせて。
こぼれた唾液ごと、時雨の唇を奪った。
そのまま。
なかへと挿入れっぱなしにしていた指先を曲げて奥を、ぐり、と擦り上げれば。
左手に縋りつくよう両手でしがみつきながら、塞がれた口からは時雨のくぐもった声。
鼻に抜ける甘い吐息。
体を小さく痙攣させながら。
時雨を2度目の絶頂へと、導いた。
再度ぐったりと背中をこちらへと預ける時雨の額へと手のひらを伸ばし、よしよしと撫で上げる。
「良く頑張ったね、時雨」
ぎゅ、と時雨を後ろから抱きしめて。
頭や首、頸へとキスを贈れば。
くすぐったそうに身を捩り、甘く、吐息を吐き出す唇。
「ねぇ時雨、返事は?」
耳元へ、至極甘く甘く、吐息ごと捩じ込み、さらに逃げられないよう抱きしめる腕に力を込めた。
「時雨」
耳のなかへと舌を差し入れてピチャピチャと舐め上げる。
それだけでさらに熱を宿す、時雨の身体。
「………っ」
気の毒なくらいに首を左右に振って俺から逃げようとする時雨に深くため息ついて。
先程までの蕩けたかわいい表情から一変、時雨の表情が、恐怖に凍てつく。
「き、きょーじゅごめんなさい、ごめんなさいはんせい、してます………っ、はんせい、してる、から………っ」
するりと場所を時雨の後ろからソファーの下へと移動、して。
開かせた時雨の両足から下着を1枚、剥ぎ取った。