第4章 暗殺者は三度(みたび)哭く
いや、何だこれ。
視界的にも限界だし。
いろいろ、やばいすぎる。
「時雨、いいから…………っ」
根元まで口の中へと吸い込まれた瞬間、時雨の顔が辛そうに歪んで。
喉の奥が、締まった。
…………ドクン
時雨の苦しそうな表情を見た、途端に。
沸き出すのは残忍な嗜虐心。
もっと歪めてみたい、そう思った。
「…………っんぅ?」
思った瞬間。
それはすぐさま実行されて。
気付けば。
無意識に時雨の頭へと手を置いて、ぐぐぐ、と。
さらに奥へと導いていた。
「ふ…っ、んんぅ」
首を振る時雨の頭を押さえつけて。
奥まで、奥まで咥えこませる。
と。
そのうち時雨が思い切り咳込み嗚咽付いた。
「…ケホっ、おぇッ」
涙目になりながらこちらを睨む時雨の視線に、にこりと微笑んで。
「鬼畜…っ、人でなし」
未だ涙ぐむ時雨の頭をよしよしと、撫でてやる。
「わかったでしょう?無理しなくていい、時雨」
「無理してないっ!!教授は手、出さないで!!」
ぱしん、と手を払いのけて。
再度。
時雨は下半身へと掌と舌を伸ばした。
「…………っ、ぅ」
また、これ…っ
なんで懲りないんだよ。
さっき酷い目にあったばっかだろ。
一度咥えたそれを、苦しそうに顔を歪めて、離して。
掌であがきながら。
大真面目な時雨の顔が、こっちを見上げた。
「…………っ」
余計なこと、教えやがって。
明日、絶対死刑。
こんなこと教えるの、ひとりしか思いつかない。
「…………ッ、しぐ…っ、も、いいから」
柔らかな掌に包まれてるだけでもやばいのに。
根元をあがきながら、先端を、舌が這う。
先っぽだけを口に咥えて。
時折こちらの反応を伺いながら、舌を動かしていく。
「時雨、離せ、って…っ」
やばい。
射精る、から。
強引に頭を引き離そうと両手を耳あたりにかければ。
思い切り首を振って。
その瞬間。
時雨は先端に舌を這わせながら口の中を陰圧にし、思い切り吸い付いた。