第4章 暗殺者は三度(みたび)哭く
「や…っ、まって…………っ」
時雨の両手が阻止するより早く、すでに勃ちあがってビクビクと震える突起を捉え、口の中へと吸い込む。
「ひぅぅ…っ、ひ、っぁあ」
びくん、て。
背中をしならせて、時雨の両手がしがみつくように髪の毛を握りしめた。
「きょー、じゅ、それ、やぁ…っ」
舐めて。
吸い付いて。
転がして。
その度にビクビクとこんなにも震えるのに。
「ひぁああ、っあ、あ、ぁあん…っ、舌、なかぁ」
「好きでしょう?」
「好きじゃ、な…っ、や、っぁあ、ぁん、ひぅぁあッッ」
指先で突起を摘み上げて。
舌をなかへといれてじゅるじゅるとこぼれる蜜を、貪った。
「ねぇほんとは?好き?嫌い?」
「…………っき、ぃ…っ、そ、れすき…ッッ、き、もち…」
「…………知ってる」
「やっ、ぁあんッッ、ぁあ、ぁ、ひぅっ、ンァあっッッ」
舌を引き抜いて。
浅いところに指を2本、広げるように擦り上げる。
舌は。
ヒクヒクと震える上の突起へ。
「やぁああ…っ、ゆびやだぁ、ぬいて…………っ」
「ほんとに?抜いていいの?ここ、好きでしょ時雨。ザラザラしてるとこ。膨らんできてるよ?」
「も、むり、イっちゃ………っ」
「いいよ、いっぱい気持ち良くしてあげる」
「やぁああああっ」
ビクン、て。
体をしならせて。
爪先が、ピンと伸びる。
息が止まったかと思うくらいに痙攣したあと、弛緩した体はシーツへと沈んだ。
「…………気持ちよかったですか?」
肩を上下に荒く息を吐き出す時雨を見ながら、濡れた指先を、舐めとる。
それだけでまた、顔を真っ赤にして初心な反応をするんだこの子は。
だから。
ますます虐めたくなる。
酷く、啼かせたくなる。
もっともっと快楽に歪む顔を、乱れる様を見たくなる。
俺だけが知ってる時雨を、暴きたくなる。
なのに。
「あたしも、する」
「は?」
無自覚にいつも、変な暴走をするんだこの子はいつも。