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暗殺者の愛で方壊し方

第4章 暗殺者は三度(みたび)哭く




「…………いじわる…っ」


「いまさらでしょう?」


真下で可愛らしく顔を背ける時雨の額に口付けて。
両手を絡めて甘い唇を、堪能した。






「…っ、きょー、っじゅ…………ッ」


「何?」



そのまま唇を移動して、胸へと吸い付く。


「する、の…………っ?」


不安そうに瞳を揺らして見下ろす時雨に、一瞬顔を上げたのち、ふ、と笑って。
胸の頂を、唇で噛むように挟み込んだ。


「ひぁ、っぁあ…………ッ」


それだけでこんなに、喉を反らして善がる、くせに。



「…………エロすぎ、時雨。何これ」


伸ばした片手で触れた割れ目は、下着の上からでもくちゃくちゃ音が鳴るくらいにびしょ濡れな、くせに。


「や、ぁ…っ、さわんな…………っ」
「やめていいの?」


「え」

するり、と。
指も唇も離して時雨を見下ろす。


「さわるな、でしょう?」

「…………っ」


言って。
時雨。
欲しがって。
時雨からちゃんと、俺を欲しがって。
そしたらたくさん、目一杯可愛がってあげるから。


「やめていいの?」


甘やかしてあげるから。


だから。
俺を欲しがって、時雨。



「…………ぃ、や」



唇が、微かに揺れて。


「やめな…………っ、で、教授…っ」


涙をいっぱい貯めた瞳で真っ直ぐにこちらを見上げて。
時雨が両手を広げた。
俺を欲しがる、時雨の表情。
欲しくてたまらない、欲情しきった顔。


陶酔。



酔いしれるままに、時雨を抱きしめた。





「…………時雨」


かわいい。
かわいい時雨。
大好きで。
好きすぎて、閉じ込めておきたくなる。
誰にも見せずに、触れさせずに。
ただしまっておけたら。
俺だけが時雨の世界になれたら。



「嫌われたのかと、思った」
「私が時雨を?そんなことあるわけないでしょう」
「だって全然…………っ」


うん。

たまには、いいのかもしれない。

「なんで泣くの、時雨」
「だって…っ」

「何?言って、時雨」

涙へとキスをして、舐めとる。

「何が全然、なの?なんで泣いてるの?」

「…………っ」
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